がどんどん降り積もり、時おり屋根からどさっと落ちる音、しんと防音された白い闇の景色
吉本ばなな / サンクチュアリ「うたかた/サンクチュアリ」に収録 ページ位置:40% 作品を確認(amazon)
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雪
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前後の文章を含んだ引用
......が言うと、「高校の頃に戻りたい。」 と友子はぼんやりした瞳で言った。 その夜の、友子の顔が思い出せない。不思議なことだった。他のことは皆、克明に思い出せる。 雪がどんどん降り積もり、時おり屋根からどさっと落ちる音、しんと防音された白い闇の景色、ストーブをつけっ放しにした暗い部屋で、ひとつベッドで眠ったはずなのに、雪明かりとストーブの赤にぼんやり照らし出された白い額も、ひそめた眉も、肩のつけねのところ......
単語の意味
景色(けしき)
景色・・・風景。眺め。とくに、自然の眺め。
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雪は朝方やみ、確かに純白の光彩が街全体に敷きつめられたはずなのに、富山の街は、鈍い 燻銀 の光にくるまれて暗く煙っている。
宮本 輝 / 螢川「螢川・泥の河(新潮文庫)」に収録 amazon
だんだん雪に閉ざされてゆく家の中
吉本ばなな / サンクチュアリ「うたかた/サンクチュアリ」に収録 amazon
木桶の中の水に氷が張り、柄杓(ひしゃく)を持ち上げると月を突き刺したように薄い氷まで持ち上がってくる
阿久 悠 / 瀬戸内少年野球団〈上〉 amazon
雪が街の音を吸い込みながらいつまでもいつまでも降り続けていた。音というものがまるで聞こえなかった。
村上 春樹 / ダンス・ダンス・ダンス(上) amazon
雪の上を、犬の足痕のような花弁の模様が点々と走っている
福永 武彦 / 風のかたみ amazon
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