自分の生きかたが、無意味だと解った時の味気なさは下手な楽譜のように、ふぞろいな濁った諧音 で、いつまでも耳の底に鳴っているのだ。
林芙美子 / 新版 放浪記 ページ位置:90% 作品を確認(青空文庫)
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切ない・やるせない
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前後の文章を含んだ引用
......らはすでに燃えつくしている。自己錯覚か、異様な狂気の連続。ただ、落ちぶれて行く無意味な一隅。ハムスンの飢えのなかには、まだ、何かしらたくらみを持った希望がある。自分の生きかたが、無意味だと解った時の味気なさは下手な楽譜のように、ふぞろいな濁った諧音 で、いつまでも耳の底に鳴っているのだ。 (七月×日) 暑いので、胸や背中にあせもが出来る。帯をしっかり結んでいるので、何とも暑い。蝉がジンヤジンヤと啼 きたてている。台所で水を何杯も飲む。窓にかぶさって......
単語の意味
味気無い(あじけない・あじきない)
味気無い・・・面白味や魅力がなくて、つまらない。味わいが少なく、風情に乏しい。
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まるでセントヘレナへでも流されて行きたいようなやるせなさ
林 芙美子 / 茶色の目「林芙美子全集〈第15巻〉茶色の目 (1952年)」に収録 amazon
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