TOP > 暮らしの表現 > 人間関係・地位 > 出会いと別れ
心斎橋筋の人波の中で、弘美は振り返って何度も手を振り頭を下げた。姿が見えなくなると、邦彦は不思議な寂しさを感じた。もう二度と逢うことのない人が、いままさに去って行ってしまったという 寂寥 感 であった。
宮本 輝「道頓堀川(新潮文庫)」に収録 ページ位置:74% 作品を確認(amazon)
この表現が分類されたカテゴリ
出会いと別れ
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
......に手を振った。「大阪から離れるさかい、他にも挨拶しとかんとあかん人がいてるねん」「これでお別れやなァ」「元気でな、邦ちゃん」 弘美は伝票を持って立ちあがった。 心斎橋筋の人波の中で、弘美は振り返って何度も手を振り頭を下げた。姿が見えなくなると、邦彦は不思議な寂しさを感じた。もう二度と逢うことのない人が、いままさに去って行ってしまったという寂寥感であった。邦彦はふと、弘美といた男のうしろ姿を思い出して、ひょっとしたら自分の父もあのような男であったのではないかという気がした。妙に人恋しい気持になって、政夫と一緒に昼......
単語の意味
寂寥(せきりょう)
姿・形・容・態・躰・體・軆・骵(すがた)
寂寥・・・人気がなくて、寂しい感じ。心が満たされず寂しい感じ。寂寞。
姿・形・容・態・躰・體・軆・骵・・・1.身体の形。からだつき。人のからだの格好。衣服をつけた外見のようす。
2.身なり。容姿。
3.目に見える、人の形。人の存在。
4.物の、それ自体の形。物一つ一つの全体的な印象。
5.物事のありさまや状態。事の内容を示す様相。
以下の文字は訓読みで、「すがた」と読める。
[形・容・態・躰・軆・體・骵]
2.身なり。容姿。
3.目に見える、人の形。人の存在。
4.物の、それ自体の形。物一つ一つの全体的な印象。
5.物事のありさまや状態。事の内容を示す様相。
以下の文字は訓読みで、「すがた」と読める。
[形・容・態・躰・軆・體・骵]
ここに意味を表示
出会いと別れの表現・描写・類語(人間関係・地位のカテゴリ)の一覧 ランダム5
僕たちは同じフォームから逆向きの電車に乗った。
村上 春樹「1973年のピンボール (講談社文庫)」に収録 amazon
このカテゴリを全部見る
「人間関係・地位」カテゴリからランダム5
(DVから逃げ出してきた行き場の無い女性たち)理不尽な強風に翻弄される木の葉のごとき彼女たち。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 3 amazon
女房や子供から生木裂くみたいに引き離されて兵隊に駆り出されていった
宮本 輝 / 泥の河「螢川・泥の河(新潮文庫)」に収録 amazon
(仲良くなる)いま咲くばかり薫りをふくんでふくらんでる牡丹の蕾がこそぐるほどの蝶の羽風にさえほころびるように、ふたりの友情はやがてうちとけてむつびあうようになった。
中 勘助 / 銀の匙 amazon
(意図や事情を知らず関与する)命令されるままに動いていたただの兵隊さんです。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 2 amazon
同じカテゴリの表現一覧
人間関係・地位 の表現の一覧
暮らしの表現 大カテゴリ