全く女とは言い得ないような 代物 であった。
野間 宏 / 哀れな歓楽「暗い絵・顔の中の赤い月 (講談社文芸文庫)」に収録 ページ位置:69% 作品を確認(amazon)
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みにくい顔
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前後の文章を含んだ引用
......そして彼女が笑う度に、その整いのある、化粧のしっとりした顔の中から、ぱっと光をふくんだ柔らかい空気のようなものが、周囲の中に流れ出るのだった。 そしてもう一人は全く女とは言い得ないような代物であった。その平らで、鉢の広い三角の形をした顔の女は、それほど年かさの行った女でもなかったが、茶色のすすけたような地肌が顔の上までのびていて、そのため全くほんの少しばかり......
単語の意味
代物(しろもの)
代物・・・物や人を、評価を交えて言う言葉。価値のあるものや、取るに足らないもの。
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みにくい顔の表現・描写・類語(顔のカテゴリ)の一覧 ランダム5
すみれは一般的な意味あいではとても美人とは言えなかった。頰がこけて、口はいささか横に広がりすぎていた。鼻は小さくて少し上を向いていた。表情は豊かで、ユーモアを好んだけれど、声をあげて笑うことはほとんどなかった。背が低く、たとえ機嫌の良いときでもつっかかるような口のきき方をした。口紅や眉ペンシルなんて生まれてから一度も手にしたことはなかったと思う。ブラジャーにサイズがあるということだって、正確に知っていたかどうかあやしいものだ。
村上春樹「スプートニクの恋人 (講談社文庫)」に収録 amazon
鏡の中の自分を見て、ずっと夜が続けばいいのに、と思った。昼間の世界で光に晒されて生きるには、あまりに貧弱な醜い姿だった。
村田 沙耶香「しろいろの街の、その骨の体温の」に収録 amazon
大人になったらテレビや雑誌の中のような女の子に普通になれると無邪気に信じていた私は、現実の残酷さに溜息をつくばかりだった。
村田 沙耶香「しろいろの街の、その骨の体温の」に収録 amazon
彼はもう二度とその女を見たいとは思わなかった
直哉, 志賀「暗夜行路 (新潮文庫)」に収録 amazon
女の子扱いされる身分ではない
村田 沙耶香「しろいろの街の、その骨の体温の」に収録 amazon
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瓜実顔の古風な人形か能面のような美しい顔立ち
坂口安吾 / 白痴 amazon
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