「ママァ、じゃあ、今度はいつ来るの？ パパ」 全員が息を詰める。集まる視線のなかで、美鈴の箸先からポトリとエビが落ちる。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 ページ位置：60% 作品を確認（amazon）
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心が乱れる・動揺する
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前後の文章を含んだ引用
......ゃあお姉ちゃんとひとつずつね。あとなに？ エビ？」 勇作はうん、うん、と頷いていたが、寿司ネタを剥がしてワサビを取り除いてやっている美鈴におそるおそるたずねる。「ママァ、じゃあ、今度はいつ来るの？ パパ」 全員が息を詰める。集まる視線のなかで、美鈴の箸先からポトリとエビが落ちる。「そんなのわからないわよ！」 甲高くはないが引き攣った声。誰も何も言わない。「あ、忘れてた」 陣治が頓狂な声をあげる。「勇作くん、葛餅、冷蔵庫に入れるときラップ......
単語の意味
視線（しせん）
海老・蝦（えび）
視線・・・目と、目が見ようとしているモノとを結ぶ線。目が見ている方向。見つめている方向。
海老・蝦・・・エビ目（十脚類）の甲殻類の一群（長尾類）の総称。水中に住み、足が10本ある甲殻類の動物。体は頭胸部と、7節に分かれ非常に発達した腹部から成る。堅い殻でおおわれ、体を曲げ伸ばして進む。頭には2対の長い触覚がある。食用になるものが多い。「海老（かいろう）」とも読む。
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