(性犯罪)真っ当に生きてきた四十代、五十代が危うい。セックスはいけないこと。子供時代に植えつけられた倫理観が強ければ強いほど、それに忠実であろうとすればするほど、性に対する執着は強まるものなのだ。四方から洪水のごとく押し寄せる性情報のただ中で、ある日突然、歯ぎしりする。「俺は損をした」。自分が生きてきた時代に復讐するかのように性を追い、貪り、溺れ、仕事も家庭もなくしていく男たちが跡を絶たない。
横山 秀夫 / 半落ち 作品を確認(amazon)
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犯罪・不正・悪事
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単語の意味
溺れる(おぼれる)
貪る(むさぼる)
溺れる・・・1.水の中で泳げなくて、苦しくてもがく。
2.心を奪われる。ひどく夢中になる。「ギャンブルに溺れる」
2.心を奪われる。ひどく夢中になる。「ギャンブルに溺れる」
貪る・・・終わることなく欲しがり続ける。満足することなく一つの行為を続ける。
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犯罪・不正・悪事の表現・描写・類語(失敗・損失のカテゴリ)の一覧 ランダム5
武内の中にある一線を踏み越えることへの歯止めは、予想以上に弱い。
雫井 脩介「火の粉 (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
犯罪はそれを起こす者の視野が非常に狭くなってるときに生じるのが常でしてね。にっちもさっちもいかなくなったり、あるいはかっとなって我を忘れたりして凶行に及んでしまう。
雫井 脩介「火の粉 (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
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「失敗・損失」カテゴリからランダム5
数式の世界に逃げ込むことによって、現実というやっかいな檻を抜け出すことができた。頭の中のスイッチをオンにさえすれば、自分がそちらの世界に苦もなく移行できるという事実に、小さい頃から気づいていた。そしてその限りのない整合性の領域を探索し、歩きまわっているかぎり、彼はどこまでも自由だった。彼は巨大な建物の曲がりくねった廊下を進み、番号のふられたドアを次々に開けていった。新しい光景が眼前に開けるたびに、現実の世界に残してきた醜い痕跡は薄れ、あっさりと消え去っていった。数式の司る世界は、彼にとっての合法的な、そしてどこまでも安全な隠れ場所だった。天吾はその世界の地理を誰よりも正確に理解していたし、的確に正しいルートを選ぶことができた。誰もあとを追いかけてくることはできなかった。そちらの世界にいるあいだは、現実の世界が押しつけてくる規則や重荷をきれいに忘れ、無視することができた。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 1 amazon
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