朝子はかすかにこもってきこえてくる秋蝉の声を聴き、木陰の葉叢の匂いにまじって漂って来る香煙の匂いをかぎながら、感に堪えたようにこう言った
三島由紀夫 / 真夏の死 作品を確認(amazon)
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墓・墓参り
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単語の意味
感に堪える(かんにたえる)
葉叢(はむら)
秋蝉(しゅうせん)
香煙・香烟(こうえん)
感に堪える・・・とても感動して、それ気持ちを表に出さずにはいられない。「感に堪えない」も同じ意味で使われる。
葉叢・・・生い茂ったひとかたまりの葉っぱ
秋蝉・・・秋のせみ。秋になって鳴くせみ。ヒグラシやつくつくぼうしなど。
香煙・香烟・・・お香や線香の煙。
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墓石を前にして、しばらく突っ立っていた。黒光りした固そうな石には父の面影などなかった
伊坂 幸太郎 / ラッシュライフ amazon
鬱蒼と木の繁った小高い島のような古墳
村上春樹「風の歌を聴け (講談社文庫)」に収録 amazon
長生きしたり、家を大きくしたりした人たちの墓は大きく、子供や赤ん坊のときに死んだものの墓は小さく、その不揃いな様子が、不断着をきた人のようで自然な表情が感じられ
安岡 章太郎 / 伯父の墓地「夕陽の河岸 (新潮文庫)」に収録 amazon
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ただの箱と化していく部屋を見ていると、それまで呼吸していた部屋が死んでいくようにも思えた。
又吉直樹「劇場(新潮文庫)」に収録 amazon
一度結婚をしてみて、おかげで人生に忘れ物をしたような気分にならなくてすむし、結婚がそれほどすばらしいものとも思わない。
阿刀田 高 / 狂暴なライオン「ナポレオン狂 (講談社文庫)」に収録 amazon
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