八月の午後の太陽が街を 朦朧 とさせていた。
又吉直樹「劇場(新潮文庫)」に収録 ページ位置:0% 作品を確認(amazon)
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夏の日差し・光
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前後の文章を含んだ引用
......そうだと思ったりもするけど、眼を閉じた状態で見えているのは、まぶたの裏側の皮膚にすぎない。あきらめて、まぶたをあげると、あたりまえのことだけれど風景が見える。 八月の午後の太陽が街を朦朧とさせていた。半分残しておいた弁当からは嫌な臭いがしていて、こんなことなら全部食べてしまえばよかったと思った。 僕は新宿から三鷹の家に早く帰りたかったのだけど、人込みのなかで......
単語の意味
朦朧(もうろう)
朦朧・・・意識や視界、意味などがハッキリしないさま。ボーっとしていて、クリアでないさま。おぼろげなさま。ぼんやり。
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夏の日差し・光の表現・描写・類語(夏のカテゴリ)の一覧 ランダム5
戸外の風物は灼熱 極まって白燼化 した灰色の焼野原に見える。
岡本かの子 / 河明り
桐の木の真青な葉が、真夏の光りにヒラヒラと輝いている。
夢野久作 / ドグラ・マグラ
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「夏」カテゴリからランダム5
蛍の火が一すじ椰子の並木の中から流れてきた。娘は手に持っていた団扇 をさし上げた。蛍の光はそれにちょっと絡 わったが、低く外れて海の上を渡り、また高く上って、星影に紛れ込んで見えなくなった。
岡本かの子 / 河明り
頭の芯に突き刺さってくるような真夏の道の反射
藤枝静男 / 或る年の冬 或る年の夏 amazon
庭のあちらにまばゆい夏の雲が立ち上がり、そのために蜂の羽や毛がするどい金の針のように光る
三島由紀夫 / 花ざかりの森 amazon
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