緑色の 襦袢 の背中に、あざのような赤い 斑点 が現われ、次第に拡がって行った。
大岡 昇平「野火(新潮文庫)」に収録 ページ位置:63% 作品を確認(amazon)
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出血・流血
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前後の文章を含んだ引用
......を腰にあてて、発射していた。米兵が慌ててその銃身を握るのが見られた。女はなおも白い歯をむき、銃を米兵と争って喚き続けた。 日本兵は、泥の上に伏し、動かなかった。緑色の襦袢の背中に、あざのような赤い斑点が現われ、次第に拡がって行った。 私は心臓に痛みを感じた。射たれたのは私だと思った。 一昨夜から私が見られていたのは、あの比島の女だと思った。しかし私はまだ間違えていた。二七 火 行き暮れた中......
単語の意味
斑点(はんてん)
背中(せなか)
斑点・・・ぶつぶつ模様。たくさん散らばった小さな点。
背中・・・背の中央。背骨のあたり。動物の胴体の背骨のある側。胸や腹と反対の面で、両肩の間から腰のあたりまでの部分。背(せ)。背面。
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ぶつけた向脛をなでてみると、なんだかぬらぬらする。
夏目 漱石 / 坊っちゃん amazon
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アスファルトに、血が流れ出していた。盛り上がるみたいにどろりと。
小川 洋子 / ドミトリイ「妊娠カレンダー (文春文庫)」に収録 amazon
破(わ)れ鐘のように鳴っている自分の心臓の鼓動
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心臓が一足毎に無気味にピンピン蹴 るようにはね上った。
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