錐 で胸を刺し貫かれるような気分になって、すると額の裏側に何か目の眩むような閃光が真っ白に弾けた。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 ページ位置:53% 作品を確認(amazon)
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心(胸)が痛い
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前後の文章を含んだ引用
......れ去るのは、十和子には造作もないことだった。口づけをしようとする黒崎が微かに眉をひそめるときや、夜を一緒に過ごせないことのさりげない言い訳を聞かされるとき、急に錐で胸を刺し貫かれるような気分になって、すると額の裏側に何か目の眩むような閃光が真っ白に弾けた。それでもそれは一瞬のこと、次の黒崎の言葉ひとつ、笑顔ひとつで、すぐにまた時間はスムーズにつながる。カヨという名を黒崎の口からはじめて聞くまでの二ヵ月、春が過ぎて......
単語の意味
閃光(せんこう)
胸(むね)
閃光・・・閃(ひらめ)く光。一瞬に放たれる強烈な光。瞬間的な強い光。「閃く」は「一瞬、鋭く光る」という意味。
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