彼の指紋が流線形の模様になって浮き上がり
小川 洋子 / 仮名の作家「口笛の上手な白雪姫」に収録 ページ位置:86% 作品を確認(amazon)
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指紋
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......し当てる。彼は驚いて身を固くするが、私の頰が自分の贈った薔薇よりも初々しい色に染まっているのを見て安堵し、愛しい人を隔てているその板の感触を、心行くまで味わう。彼の指紋が流線形の模様になって浮き上がり、患者たちの穢れを跡形もなく洗い流してゆく。カルテとキャビネットとカウンターに囲まれた空間の形通りに私は体を縮め、いっそう小さく閉じ込められながら、彼の指紋を目......
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彼の指紋が流線形の模様になって浮き上がり
小川 洋子 / 仮名の作家「口笛の上手な白雪姫」に収録 amazon
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(少女の手)ふっくらとしてほの温いその手の甲に、ひさしは、和菓子の求肥を指先で撫でる時のような快さを感じた。
竹西 寛子 / 洋館の人達「兵隊宿 (講談社文芸文庫)」に収録 amazon
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