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(小説を書く)むかしからノートをとったり、構成を終りまで立ててから書きはじめるということは、あまりしなかった。出て来る人物の風貌、性格、生活さえ、あたまの中へうかんで来れば、あとは原稿紙にペンを下し、その人物がうごいて行くままに主題を追って行く、というやり方である。  だから、たとえば短篇小説に五日かかるとして、そのうちの二日は、ほとんど何もできない。他の仕事もやらない。書こうとする人間たちが生ま生ましく語りかけ、うごきはじめるのを凝と待っている。
池波 正太郎「食卓の情景 (新潮文庫)」に収録 ページ位置:17% 作品を確認(amazon)
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前後の文章を含んだ引用
......は実在の人物なのだが、もう五年も書きつづけているので、彼の食物の好みとか、手足のうごきの癖にいたるまで、ペンをとれば即座に浮びあがってきてくれる。 私の場合は、むかしからノートをとったり、構成を終りまで立ててから書きはじめるということは、あまりしなかった。出て来る人物の風貌、性格、生活さえ、あたまの中へうかんで来れば、あとは原稿紙にペンを下し、その人物がうごいて行くままに主題を追って行く、というやり方である。 だから、たとえば短篇小説に五日かかるとして、そのうちの二日は、ほとんど何もできない。他の仕事もやらない。書こうとする人間たちが生ま生ましく語りかけ、うごきはじめるのを凝と待っている。この間が、実は苦しいのだ。 このように移入型の私であるから、いよいよ仕事にかかると、そのときどきに書いている小説によって、「人が変ったようになる」 と、家人や老......
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風貌(ふうぼう)
風貌・・・風(ふう)と貌(かお)。風采と容貌。姿かたち。身なりや顔かたちなどのようす。
「風(ふう)」は、人や物の姿かたち。「学生の風(ふう)を装う」
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観察が甘く、まるで童話的だ。
林芙美子 / 新版 放浪記
ニセ物(作り話)が本物より人の心を魅きつけるっていうのが小説の世界なんだ。
林 真理子 / エンジェルのペン「最終便に間に合えば (文春文庫)」に収録 amazon
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(灰皿に)煙草の吸い殻が死体のように積み重ねられる
林 真理子 / 胡桃の家 シガレット・ライフ amazon
てらてらと太陽から溶け出てきたような陽射しが、黒鉛と汗で汚れたキャンバスを橙色に染めている。
朝井 リョウ / 僕は魔法が使えない「もういちど生まれる (幻冬舎文庫)」に収録 amazon関連カテ日差し・太陽光キャンバス
ほんのりと味噌の色をつけたティッシュは、テーブルの上でゆっくりと開いていく。
朝井 リョウ / ひーちゃんは線香花火「もういちど生まれる (幻冬舎文庫)」に収録 amazon関連カテごみティッシュ
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