洗濯機ののどかな回転音

洗濯機でじゃばじゃばと洗う

洗濯機の軽快な音が部屋中に響いた。

食事に使うテーブルクロスやナフキンは、一週に一度大きなタライの中で煮るのだった。赤ちゃんのうぶ湯ぐらい使わせられるほど大きい洗たくタライによごれものを入れ、石けんの粉をふりかけて、上からお湯をひたひたになるまでそそいで火にかけ、ぐつぐつ中火で20分ぐらい煮る。 ときどき長い棒で上からつついたり、よごれものをひっくりかえしたりして、それがすむと水洗いするのだが、不思議なほど真白に、きれいによごれがおちていた。

くるくるとよく動く扇風機

白いワイシャツを帆のように扇風機の風で膨らまして

レコードを選んで針を置いてみた。ナット・キング・コールが「国境の南」を唄っていた。部屋の空気が一九五〇年代に逆戻りしてしまったような感じだった。

単調なミシンの音

シャツが汗で湿っていたせいだろう、クーラーの冷気がいつもよりきつく感じられた。