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ああ生きる事がこんなにむずかしいものならば、いっそ乞食にでもなって、いろんな土地土地を流浪して歩いたら面白いだろうと思う。
林芙美子 / 新版 放浪記 ページ位置:11% 作品を確認(青空文庫)
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世知辛い・生きにくい世の中
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前後の文章を含んだ引用
......塩辛い干物のように張りついて泣いていた。 私は、これからいったい何処 へ行こうとしているのかしら……駅々の物売りの声を聞くたびに、おびえた心で私は目を開けている。ああ生きる事がこんなにむずかしいものならば、いっそ乞食にでもなって、いろんな土地土地を流浪して歩いたら面白いだろうと思う。子供らしい空想にひたっては泣いたり笑ったり、おどけたり、ふと窓を見ると、これは又奇妙な私の百面相だ。ああこんなに面白い生き方もあったのかと、私は固いクッションの......
単語の意味
流浪(るろう)
流浪・・・住む場所を定めず、毎日宿を変えながらさまよい歩くこと。
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金は社会の骨格である
野間 宏 / 暗い絵「暗い絵・顔の中の赤い月 (講談社文芸文庫)」に収録 amazon
現実という奴は、前へ進んでいるかいないか分からないような長蛇の行列
斎藤 栄 / Nの悲劇 amazon
そういう世界が、こことは違った、どこか別の場所に存在していて、その幸福に浸っている自分というのも、いるのかもしれない。何の不思議もなく、まさか、あのまま彼女と別れてしまった世界を生きている自分が存在しているなどとは、夢にも考えたことがなく。自分はなぜか、貧乏クジを引いてしまって、そっちの世界ではなく、この物寂しい世界の方を割り振られてしまった。
平野 啓一郎「マチネの終わりに (文春文庫)」に収録 amazon
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