「あのね、物事には話せることと、そうじゃないことがあるでしょう。信用問題に関わる個人的な関係についちゃ、刑事さんにだって断じて話せませんよ」 言うなり視線を逸らすと、須藤勲は灰皿の横のダンヒルの赤い箱に手を伸ばしかけて、引っ込めた。その動きに内心の動揺が表れている気がした
翔田 寛「真犯人 (小学館文庫)」に収録 ページ位置:36% 作品を確認(amazon)
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心が乱れる・動揺する
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前後の文章を含んだ引用
......、それなりに蓄えていたものがあったし、銀行からも融資を受けたんですよ」「それだけ?」 上目遣いに見つめながら、小此木は言った。 その刹那、須藤勲の顔が紅潮した。「あのね、物事には話せることと、そうじゃないことがあるでしょう。信用問題に関わる個人的な関係についちゃ、刑事さんにだって断じて話せませんよ」 言うなり視線を逸らすと、須藤勲は灰皿の横のダンヒルの赤い箱に手を伸ばしかけて、引っ込めた。その動きに内心の動揺が表れている気がした小此木は、白石に目を向けた。 その目顔にうなずくと、白石が口を開いた。「須藤さん、立ち入った質問で恐縮ですが、奥さんと離婚された原因は何だったんですか」「えっ」......
単語の意味
視線(しせん)
視線・・・目と、目が見ようとしているモノとを結ぶ線。目が見ている方向。見つめている方向。
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心が乱れる・動揺するの表現・描写・類語(心が乱れるのカテゴリ)の一覧 ランダム5
この時鈴木君の胸のうちにちょっとの間顔色にも出ぬほどの風波が起った。
夏目漱石 / 吾輩は猫である
動揺と呼べるほどの波立つ思いが、悠木の胸に広がっていた。
横山 秀夫「クライマーズ・ハイ (文春文庫)」に収録 amazon
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俊郎が荒れていた。正確に言うなら、雪見が二階に上がったときには終わっていたのだが、彼の部屋の床に本の類が散乱していたのでそうと分かった。まどかも怒ったときにはおもちゃ箱をぶちまける。それと似ていた。
雫井 脩介「火の粉 (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
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