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幸せから逃げているみたいな人ですよ
翔田 寛「真犯人 (小学館文庫)」に収録 ページ位置:84% 作品を確認(amazon)
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冴えない、ぱっとしない人生
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......えるだろう。若い頃は、相当な美貌だったに違いない。だが、その経歴にもあるように、一度も結婚はしていない。知り合いの一人が漏らした言葉が、日下の耳に残っていた。《幸せから逃げているみたいな人ですよ》 そのとき、捜査一課長が締めくくるように言い放った。「現時点で疑わしいのは、やはり尾畑小枝子と理恵だ。そこで、二人を重要参考人として、徹底的に貼り付くこととす......
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冴えない、ぱっとしない人生の表現・描写・類語(人生のカテゴリ)の一覧 ランダム5
年老いて死を迎えようとした時に一体僕に何が残っているのだろうと考えるとひどく怖い。僕を焼いた後には骨ひとつ残りはすまい。《…略…》祖母が死んだ夜、僕がまず最初にしたことは、腕を伸ばして彼女の瞼をそっと閉じてやることだった。僕が瞼を下ろすと同時に、彼女が79年間抱き続けた夢はまるで舗道に落ちた夏の通り雨のように静かに消え去り、後には何ひとつ残らなかった。
村上春樹「風の歌を聴け (講談社文庫)」に収録 amazon
一日一日が淡々と流れ過ぎて行くことに悔いも 焦りも感じなかったが、それでも夜が始まると、一種名状し難い 空しさを覚えてしまうのである。このまま終わって行くだろう自分の 生涯 に対する 漠然たる焦燥感だけではなかった。時の流れとは無関係に、自分というものが沈滞してしかも確実に老いて行っていることに対するやりきれなさで、それが夜の 灯 に包まれていっそう切なく 溢れ出て来るのだった。
宮本 輝「道頓堀川(新潮文庫)」に収録 amazon
心配などあるわけがない。自分のこんな人生に、守るものもない。
中村文則 / 教団X amazon
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これは悲しくも私たちの一人一人が肩の上に背負わなければならない不条理だ。
有島武郎 / 生まれいずる悩み
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