赤児の頰だの、首筋だのへ、ぶぶぶと口でお 灸(とも少し 異うが)日本流の接吻を無闇にした。
直哉, 志賀「暗夜行路 (新潮文庫)」に収録 ページ位置:12% 作品を確認(amazon)
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キス・口づけ
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前後の文章を含んだ引用
......た。女の児は平気でむっつりとしていた。おぶっている女中が何か鈍い調子でお愛想を云った。 女の人は連れの女中との話をそのまま、打切って、今度は急に──寧ろ発作的に赤児の頰だの、首筋だのへ、ぶぶぶと口でお灸日本流の接吻を無闇にした。赤児はくすぐったそうに身もだえをして笑った。女の人は美しい襟足を見せ、丸髷を傾けて、尚しつっこく咽の辺りにもそれをした。見ていた謙作は甘ったるいような変な気がし......
単語の意味
異(い)
首筋・頸筋(くびすじ)
首筋・頸筋・・・首の両側から後部にわたる部分。首の後ろ側の部分。項(うなじ)。襟首(えりくび)。首根っ子・頸根っ子(くびねっこ)。
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他人の舌はいつでもバターのようにしなやかだ。
小川洋子 / 揚羽蝶が壊れる時「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 amazon
顔の上に烈しい接吻が乱れ落ちた。
夢野久作 / あやかしの鼓
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慕情がフワフワと空に浮いている雲か霞のように捕捉しがたい状態
高見 順 / 如何なる星の下に amazon
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