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(富山の街)一年を終えると、あたかも冬こそすべてであったように思われる。土が残雪であり、水が残雪であり、草が残雪であり、さらには光までが残雪の余韻だった。春があっても、夏があっても、そこには絶えず冬の胞子がひそんでいて、この裏日本特有の香気を年中重く よどませていた。
宮本 輝 / 螢川「螢川・泥の河(新潮文庫)」に収録 ページ位置:1% 作品を確認(amazon)
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雪国・豪雪地帯
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前後の文章を含んだ引用
......を覆うかのように忍び降りては死んでいく。ときおり、狂ったような閃光が錯綜することはあっても、それはただ甍の雪や市電のレールをぎらつかせるだけで終わってしまう。 一年を終えると、あたかも冬こそすべてであったように思われる。土が残雪であり、水が残雪であり、草が残雪であり、さらには光までが残雪の余韻だった。春があっても、夏があっても、そこには絶えず冬の胞子がひそんでいて、この裏日本特有の香気を年中重く澱ませていた。「煙草買うがに、どこまで行っとるがや。父さん待っとるよ」 台所の窓から母の千代が顔を覗かせて言った。「……うん」 竜夫はゴム長を玄関前でぬぐと、柿の木の枝に差し......
単語の意味
香気(こうき)
澱(おり)
土(つち)
余韻・余韵(よいん)
香気・・・いいにおい。素敵な香り。
・・・液体の底に沈んだカス。
・・・岩石と有機物が混じって細かい粉末状になったもの。有機物は、生物の死骸およびその腐敗物、微生物などから構成されている。砂(有機物が含まれない)とは違い、植物が育ちやすい。
余韻・余韵・・・1.余(あま)った韻(いん[=似たような響き])。余った音。鐘をついた後などにある、音が鳴り終わった後にも残っている響き。「韻」と「韵」はどちらも訓読みで「ひび(き)」と読め、「音」を意味する字。「余音」とも書く。余響(よきょう)。
2.1が転じて、事が終わったあとも残る風情や味わい。また、詩文などで言葉で直接あらわされていない趣(おもむき)。余情(よじょう)。
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