「人生ってのはエスカレーターでさ。自分はとまっていても、いつのまにか進んでるんだ。乗った時から進んでいる。到着するところは決まっていてさ、勝手にそいつに向かっているんだ。だけど、みんな気がつかねえんだ。自分のいる場所だけはエスカレーターじゃないって思ってんだよ」
伊坂 幸太郎 / オーデュボンの祈り ページ位置:8% 作品を確認(amazon)
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人生とは
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......まま優午が何も言わなければ、僕はその場に立ち尽くして、それこそ役立たずのカカシになりそうだった。 どうしてだろう。その時また、祖母の言っていた言葉を思い出した。「人生ってのはエスカレーターでさ。自分はとまっていても、いつのまにか進んでるんだ。乗った時から進んでいる。到着するところは決まっていてさ、勝手にそいつに向かっているんだ。だけど、みんな気がつかねえんだ。自分のいる場所だけはエスカレーターじゃないって思ってんだよ」それから、どうせエスカレーターは進むんだから、ぜいぜい息を切らして働くよりも、美味しいものを食っていたほうがよほどいい、と言った。「働かないと食っていけない。働......
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世の中にはルートばかりが溢れている、とね。そう言ったよ。人生という道には、標識と地図ばかりがあるのだ、と。道をはずれるための道まである。森に入っても標識は立っている。
伊坂 幸太郎 / ラッシュライフ amazon
(人生のピークは)何処にあるのかは誰にもわからない。まだ大丈夫だろうと思っている、そして突然その分水嶺がやってくる。だれにもわからない。あるものは十二歳でピークに達する。そしてあとはあまりぱっとしない人生を送ることになる。あるものは死ぬまで上り続ける。あるものはピークで死ぬ。
村上 春樹 / ダンス・ダンス・ダンス(上) amazon
人生は運命の織りなす不思議な模様
ダニエル・デフォー / ロビンソン・クルーソー amazon
人生とは単に一連の理不尽な、ある場合には粗雑きわまりない成り行きの帰結に過ぎないのかもしれない。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 3 amazon
我々は、限られた範囲での偶然の連続による人生というショウを見せられている観客である。
中村文則 / 教団X amazon
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わけもなく不思議な暗い力に引っぱられた。
有島武郎 / 或る女
年老いて死を迎えようとした時に一体僕に何が残っているのだろうと考えるとひどく怖い。僕を焼いた後には骨ひとつ残りはすまい。《…略…》祖母が死んだ夜、僕がまず最初にしたことは、腕を伸ばして彼女の瞼をそっと閉じてやることだった。僕が瞼を下ろすと同時に、彼女が79年間抱き続けた夢はまるで舗道に落ちた夏の通り雨のように静かに消え去り、後には何ひとつ残らなかった。
村上春樹「風の歌を聴け (講談社文庫)」に収録 amazon
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