自分が自分でないようななんだか不思議な気分を味わっています。うまく説明できないんだけれど、そうね、ぐっすりと眠りこんでいるあいだに、誰かの手でいったんばらばらの部品に分解されて、それからまた大急ぎで組み立てられたみたいな感じ
村上春樹「スプートニクの恋人 (講談社文庫)」に収録 ページ位置:32% 作品を確認(amazon)
この表現が分類されたカテゴリ
生活環境の変化
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
......。 わたしは今、ローマの路地の奥にある屋外カフェで、悪魔の汗みたいに濃いエスプレッソ・コーヒーをすすりながらこの手紙を書いているのですが、どういえばいいのかな、自分が自分でないようななんだか不思議な気分を味わっています。うまく説明できないんだけれど、そうね、ぐっすりと眠りこんでいるあいだに、誰かの手でいったんばらばらの部品に分解されて、それからまた大急ぎで組み立てられたみたいな感じ、と言えばいいのかな。そういうのってわかりますか? どれだけ眺めまわしても、わたしはたしかにわたし自身なんだけれど、なにかいつもとは違うと感じるのです。でも「い......
ここに意味を表示
生活環境の変化の表現・描写・類語(人生のカテゴリ)の一覧 ランダム5
(久しぶりに)一人になると、僕の回りの光の色や風の匂いまでが僅かに--しかし確実に--変化したように感じられた。《…略…》僕は急に何も考えられなくなってしまった。頭の中で急速に重力が変化してしまったような感じがした。僕の思考はその重力の変化に上手くついていくことができなかった。
村上 春樹 / ダンス・ダンス・ダンス(下) amazon
同じ人間が二本の映画でまったく別の人間を演じているのをながめるような違和感。
中島 らも / 今夜、すベてのバーで amazon
自分が自分でないようななんだか不思議な気分を味わっています。うまく説明できないんだけれど、そうね、ぐっすりと眠りこんでいるあいだに、誰かの手でいったんばらばらの部品に分解されて、それからまた大急ぎで組み立てられたみたいな感じ
村上春樹「スプートニクの恋人 (講談社文庫)」に収録 amazon
(新生活)このしみひとつない真新しい部屋にいると、自分が記憶と個性を剥奪された匿名の人間になったような気がした。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 2 amazon
このカテゴリを全部見る
「人生」カテゴリからランダム5
(落ちぶれて行く生活)あゆみは致死的な渦巻きの中心に向かって緩慢な、しかし避けることのできない接近を続けていた。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 2 amazon
「暮らし・生活」カテゴリからランダム5
現実という奴は、前へ進んでいるかいないか分からないような長蛇の行列
斎藤 栄 / Nの悲劇 amazon
この世は電光石火のように、はかなく消えるかりそめの世界
白洲 正子 / 能の物語 amazon
小林多喜二 / 蟹工船
腰の抜けたような安息だった。
浅田次郎 / 悪魔「鉄道員(ぽっぽや) (集英社文庫)」に収録 amazon
同じカテゴリの表現一覧
人生 の表現の一覧
暮らし・生活 の表現の一覧
暮らしの表現 大カテゴリ