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春めいた 長閑のどか な日だった。前の石垣の間から、大きな 蜥蜴とかげ が長い ふゆ ごもりの大儀そうな 身体からだ を半分出して、 凝然じっ と日光をあびている。
直哉, 志賀「暗夜行路 (新潮文庫)」に収録 ページ位置:25% 作品を確認(amazon)
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前後の文章を含んだ引用
......以前、浜で小揚人足をしていた盲人の処へ行って見たが、その腹の立つ程の荒療治も彼の肩には何の利き目もなかった。彼はやはり今は仕事を中止するより仕方なくなった。四 春めいた長閑な日だった。前の石垣の間から、大きな蜥蜴が長い冬籠りの大儀そうな身体を半分出して、凝然と日光をあびている。そういう午前だった。彼も幾らか軽い心持で、前の障子を一っぱいに開け、朝昼一緒の食事をしていた。向い島の山の上には青く、うっすりと四国の山々が眺められた。彼はふと......
単語の意味
籠もる・隠る・篭る・籠る(こもる)
長閑(のどか)
春めく(はるめく)
日光(にっこう)
身体(しんたい)
蜥蜴・蝘蜒・石竜子 (とかげ)
籠もる・隠る・篭る・籠る・・・1.中に入ったきりで、外に出ないでいる。
2.外に向かって発散せず、内側にたまったきりである。
3.力や感情が、そのものの内に含まれている。「力のこもった投球」
長閑・・・長い間、閑(しず[=静])かなこと。「閑」は訓読みで「しず(か)」と読める。

1.気分や雰囲気が静かで落ち着いているさま。
2.天気がよくて、気候が穏やかで過ごしやすいさま。
春めく・・・春らしくなる。春らしい気配が感じられる。
日光・・・日の光。大陽光線。
身体・・・人のからだ。肉体。
蜥蜴・蝘蜒・石竜子 ・・・1.ニホントカゲのこと。石垣の間や草むらに住み、昆虫やミミズを捕食する爬虫類。短い手足を持ち、体や尾は細長い。捕まえても、尻尾を切って逃げていく。尾はまた再生する。
2.トカゲ亜目の爬虫類の総称。形態や生活はさまざまで、体長は2センチメ-トル~3メ-トル。ヤモリ・カナヘビ・トビトカゲ・カメレオンなど世界に約3000種。うちトカゲ科は600種。
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