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彼は何となく、何かに押されてねじくれてしまった運命の中で必死にプライドを保ち続けてきた人特有の、 不明瞭 な閉じ方をしていた。
吉本 ばなな「N・P (角川文庫)」に収録 ページ位置:7% 作品を確認(amazon)
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見栄っ張り・虚栄心が強い
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......」「そう。」「5年前なのか……自分ではまったく、年を取ってないつもりでいたな、外国にいたからかな。」「どこ?」「ボストンに。4月に帰ってきたばかりだ。」 そう、彼は何となく、何かに押されてねじくれてしまった運命の中で必死にプライドを保ち続けてきた人特有の、不明瞭な閉じ方をしていた。それは、昔見た時にはなかった感触だった。「日本にはずっと住んでたんでしょう?」「うん、横浜の祖父母の家に。」「お父さんがなくなってすぐ?」「そう、ぼくらが小さい......
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見栄っ張り・虚栄心が強いの表現・描写・類語(性格・態度のカテゴリ)の一覧 ランダム5
虚栄心や病的傾向や名誉心の入り交った、複雑な性格の持ち主
芥川竜之介 / 歯車
(プライドが高い)近所の酒屋の主人がウィスキーグラスをおまけに紙袋に入れてくれたことがある。「これは普通、リザーブにつけるおまけなんだけどね」 おれは、それ以来その酒屋へ二度と行かなかった。〝憐れまれた〟と思ったのだ。その頃のおれには、貧しいがゆえのプライドのようなものがあった。自分は〝特別な人間〟だという意識。世に容れられず、また力の試し方を知らないためによけいに狂おしくつのっていく自分の才能への過信、不安、その両方が胸の奥で黒く渦巻いていた。おれは自分を憐れんだ酒屋の主人、および、憐れまれた自分、双方を許せなかったのである。
中島 らも / 今夜、すベてのバーで amazon
勝ちたい勝ちたいの勇猛心
夏目漱石 / 吾輩は猫である
彼は何となく、何かに押されてねじくれてしまった運命の中で必死にプライドを保ち続けてきた人特有の、 不明瞭 な閉じ方をしていた。
吉本 ばなな「N・P (角川文庫)」に収録 amazon
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「性格・態度」カテゴリからランダム5
人に見下されて生きていくのって、誰かを見下して生きていくよりも、たぶん楽なんだ。
朝井 リョウ / 燃えるスカートのあの子「もういちど生まれる (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
(しらばっくれる)「どうしました?」 武内が笑いかけるように訊いてくる。そのごく日常的な言い方に、雪見は怒りを直接ぶつけていいものかどうか、 躊躇 してしまった。
雫井 脩介「火の粉 (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
憎んでも憎み足りねえ畜生
吉川英治 / 治郎吉格子
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