ヘビースモーカー独特の強い口臭が、生温かく十和子の頬にかぶさる。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 ページ位置:11% 作品を確認(amazon)
この表現が分類されたカテゴリ
タバコ
口臭
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
......ない。気持ちがよかった分だけ怒りも大きい。「ええ加減にしてよッ。なんべん言うたらわかるの!」「そうかて、ちょっとぐらいええやない」 言いながら顔を近づけてくる。ヘビースモーカー独特の強い口臭が、生温かく十和子の頬にかぶさる。「いややッ! 触るな」 振り払って身を起こすついでに、胸板を突く。六頭身のずんぐりした身体はこたえた様子もない。 陣治の手足の短さ、節操のなさ、しゃべり方、食べ......
単語の意味
頬(ほお・ほほ)
蛇(へび)
頬・・・顔の一部。顔の両脇で、口の真横にあるやわらかい部分。ほっぺ。ほっぺた。
蛇・・・ひょろ長い筒状で足がないという独特の姿の爬虫類の総称。鱗(うろこ)でおおわれた体をくねらせて進む。先が二分した長い舌を持つ。脱皮を繰り返し、毒を持つものも多い。不吉なもの、執念深いものとして嫌悪の対象となる場合が多いが、一方で、神やその使いとして信仰する場合もある。
ここに意味を表示
タバコの表現・描写・類語(道具・家具のカテゴリ)の一覧 ランダム5
煙突のようにつぎつぎに煙草を吹かし
火野 葦平 / 糞尿譚 amazon
弘美は長く伸びた煙草の灰をあたりにまきちらしながら、大声で笑った。よっぽど大量の煙を吸い込んだらしく、それは笑っている弘美の鼻の穴からいつまでもこぼれ出ていた。
宮本 輝「道頓堀川(新潮文庫)」に収録 amazon
野草の乾いた葉で造ったいがらっぽい煙草
大江健三郎 / 芽むしり仔撃ち amazon
このカテゴリを全部見る
口臭の表現・描写・類語(体臭・体のにおいのカテゴリ)の一覧 ランダム5
利助の口が悪臭を放って、まともに話でもしたものなら、息をされるたびにへどを吐いてしまいそうになる程、臭いいきをするのである。だから誰でも利助と口をきく時は横を向きながら話をしたり、手のひらで鼻をふさぎながらものを言ったりするのだった。
深沢七郎 / 東北の神武たち amazon
人間の肺から出たとは思えない、甘い花のような薫りのする息
谷崎 潤一郎 / 痴人の愛 amazon
このカテゴリを全部見る
「道具・家具」カテゴリからランダム5
クローゼットには、色とりどりの服がハンガーにかかり、鉄の太いポールが、お前も服と一緒にぶら下がってみないかと誘ってくる。
綿矢 りさ「しょうがの味は熱い (文春文庫)」に収録 amazon
「体臭・体のにおい」カテゴリからランダム5
同じカテゴリの表現一覧
道具・家具 の表現の一覧
体臭・体のにおい の表現の一覧
暮らしの表現 大カテゴリ