(両耳から声を掛けられて)まるでボーリング・レーンの端からスプリットの7ピンと10ピンに話しかけられてるみたいだった。
村上 春樹 / 1973年のピンボール「1973年のピンボール (講談社文庫)」に収録 ページ位置:96% 作品を確認(amazon)
この表現が分類されたカテゴリ
よく聞こえない・不明瞭な音
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
......「ほんの少し」と僕は言った。自分の声が鼻の裏側で聞こえる。「こちらは?」と左側が言った。「同じさ」「くしゃみなんてするからよ」「馬鹿ねえ」 僕はため息をついた。まるでボーリング・レーンの端からスプリットの7ピンと10ピンに話しかけられてるみたいだった。「水飲めばなおる?」と一人が訊ねた。「まさか」と僕は腹を立ててどなった。 それでも双子は僕にバケツ一杯分もの水を飲ませた。腹が苦しくなっただけだった。耳は痛くな......
ここに意味を表示
よく聞こえない・不明瞭な音の表現・描写・類語(声・口調のカテゴリ)の一覧 ランダム5
私の名を呼ぶ彼女の声がした。少しくぐもった不思議な響きだった。ちょうど天国の雲の上から、下界にいる私に呼びかけたような感じだった。
吉本 ばなな / らせん「とかげ (新潮文庫)」に収録 amazon
耳をすませてみる。しかしどんなに聴いても、単語がひとつも拾えない。分かるのは日本語だということだけだ。
新海 誠「小説 君の名は。 (角川文庫)」に収録 amazon
風が強く、声はさらわれた。
直哉, 志賀「暗夜行路 (新潮文庫)」に収録 amazon
このカテゴリを全部見る
「声・口調」カテゴリからランダム5
僕は肯いた。そしてたっぷり三十秒ばかり、二人は黙って光線の中で揺れる煙草の煙をあてもなく眺めた。
村上 春樹「1973年のピンボール (講談社文庫)」に収録 amazon
フフフフと、木を磨り合せるような短い笑い声を洩らした。
石坂 洋次郎 / 石中先生行状記 amazon
空気をびりびりふるわすほどの雷声が鳴りひびく
杉本 苑子 / 今昔物語ふぁんたじあ amazon
同じカテゴリの表現一覧
声・口調 の表現の一覧
感情表現 大カテゴリ
感覚表現 大カテゴリ
人物表現 大カテゴリ