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邦彦の中では、まち子の小さいけれどぽってりとした唇と、娘のような純情が、日ごとに大きく膨らんできていた。ときおり店に来る端正な容姿の若い娘や、大学のキャンパスですれちがう華やいだ女子大生たちは、まち子と比べると、みなどこかつんと 尖った透明な棒のように思えた。それとまったく異質の、思わず苦笑を誘うほどに愚かな、温かい柔らかいものを、邦彦はまち子の全身から感じ取っていた。
宮本 輝「道頓堀川(新潮文庫)」に収録 ページ位置:86% 作品を確認(amazon)
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前後の文章を含んだ引用
......また戎橋筋に戻って行った。 ジングルベルが流れる戎橋筋を通って路地を左に曲がると、喫茶店に入った。まち子は先に来て待っていた。 あの小太郎がいなくなった夜以来、邦彦の中では、まち子の小さいけれどぽってりとした唇と、娘のような純情が、日ごとに大きく膨らんできていた。ときおり店に来る端正な容姿の若い娘や、大学のキャンパスですれちがう華やいだ女子大生たちは、まち子と比べると、みなどこかつんと尖った透明な棒のように思えた。それとまったく異質の、思わず苦笑を誘うほどに愚かな、温かい柔らかいものを、邦彦はまち子の全身から感じ取っていた。 邦彦は、自分の中にこんなものがあったのかと思うほどの強引さでまち子を誘った。ふたりがこうやって誰にも内緒で時間を過ごすのは、きょうで五回目だった。「お正月はど......
単語の意味
容姿(ようし)
端整・端正(たんせい)
容姿・・・顔かたちや姿。顔立ちと体つき。
端整・端正・・・1.(「端整」「端正」共に)姿や形や動作などが正しくてきちんとしていること。また、そのさま。
2.(「端整」のみ)顔だちが美しく整っていること。また、そのさま。
「端」は「形や姿勢がきちんと整っている」さまをあらわす字。
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林芙美子 / 新版 放浪記
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