おたがいどちらかが話を切り出すのを待つ
浅田次郎 / うらぼんえ「鉄道員(ぽっぽや) (集英社文庫)」に収録 ページ位置:44% 作品を確認(amazon)
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黙る・沈黙
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......らぬ習慣に加担しなければならないのだろう。 見つめる炎の上に人影が倒れかかって、ちえ子は目を上げた。舅と義兄が、うりふたつのずんぐりとした体を並べて立っていた。おたがいどちらかが話を切り出すのを待つように、じっとちえ子を見下ろしている。 痩せて背の高い夫とはずいぶん様子がちがうが、優柔不断なところはそっくりだとちえ子は思った。 さんざ逡巡した末に、舅はいき......
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わたしたちはしばらく黙って夕闇を眺めたあと、立ち上がった。ひっそりうずくまっていた時間が急に息を吹き返し、一筋、風が通り過ぎていった。
小川 洋子 / 夕暮れの給食室と雨のプール「妊娠カレンダー (文春文庫)」に収録 amazon
正木博士の足音が急に止まると同時に、言葉もプッツリと絶えて、部屋の中が思いがけない静寂に鎖 されたために、その足音と声ばかりに耳を澄ましていた私は、正木博士が突然にどこかへ消え失せたように感じられた。
夢野久作 / ドグラ・マグラ
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葉子の舌は自分でも思い設けなかった情熱を帯びて震えながら動いていた。
有島武郎 / 或る女
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