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鍼灸師・整体師・マッサージ師の表現・描写・類語
(筋肉ストレッチ)男の肩をしぼりあげた。最初はゆっくりと、それから真剣に力を込めて。男の身体が痛みを感じているのがわかった。それもかなりの痛みだ。どんな人間でもうめき声くらいは上げる。しかし男はまったく声を出さなかった。呼吸も乱れなかった。顔をしかめている様子もない。我慢強いのだ、と青豆は思った。どこまで相手が我慢できるか、青豆は試してみることにした。更に遠慮なく力を入れると、肩脚骨の関節がやがてごきっという鈍い音を立てた。線路のポイントが切り換えられるような手応えがあった。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 2 amazon
(筋肉ストレッチ)青豆は頭を空っぽにして、一心に男の筋肉に取り組んだ。彼女の職業的記憶には、人体のすべての筋肉の成り立ちが刻み込まれていた。それぞれの筋肉がどのような機能を果たし、どのような骨に結びついているか。どのような特質を持ち、どのような感覚を備えているか。それらの筋肉や関節を青豆は順番に点検し、揺り動かし、効果的に締め上げていった。仕事熱心な宗教裁判の審問官たちが、人体のあらゆる痛点をくまなく試していくのと同じように。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 2 amazon
(指圧師の)指は木のように固く、節子の白いなよやかな肉に喰い入る
三島 由紀夫 / 美徳のよろめき amazon
マッサージへかかる前に、マティーニのような酒をのむのも、私自身の躰の仕組みをわきまえているからである。こうしたほうが二倍も三倍も、私の躰にはマッサージが効くのだ。
池波 正太郎「食卓の情景 (新潮文庫)」に収録 amazon
唇が半開きになって、顔に押し当てた枕カバーに唾液の染みがひろがる。パジャマにしている伸びたジャージを着て、ベッドの上にうつ伏せに身体を投げだしている。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
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