高級な河豚料理などといわれているが、これだけ念の入ったものを、ゆきとどいた女中のサービスで食べて、いざ勘定となると、「かならずしも高くない」のである。 あるじの〔良心〕が、その勘定に、はっきりとあらわれている。
池波 正太郎「食卓の情景 (新潮文庫)」に収録 ページ位置:6% 作品を確認(amazon)
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値段が安い
値段相応
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前後の文章を含んだ引用
......、河豚料理に生彩をあたえるための、実にこまやかな配慮がなされている。 刺身・鍋・味噌椀・おじや・香の物のコースに変りはないが、味は、すばらしいの一語につきる。 高級な河豚料理などといわれているが、これだけ念の入ったものを、ゆきとどいた女中のサービスで食べて、いざ勘定となると、「かならずしも高くない」のである。 あるじの〔良心〕が、その勘定に、はっきりとあらわれている。 ここも、中年の女中がいずれもゆきとどいている。 先夜、行ったとき、私が女中に、「ここの女中さんは、みんな仲がよくて、だから、はたらきやすいのだろう?」 そうい......
単語の意味
女中(じょちゅう)
勘定(かんじょう)
女中・・・中で(=住み込みで)働く女性。旅館や料亭、他所の家庭などで住み込みで働く、お手伝いさん。
勘定・・・勘(かんが[=考])え定めること。「勘」は訓読みで「かんが(える)」と読める。
1.数えること。いくらになるか計算すること。
2.代金を払うこと。また、その代金。
3.前もってしておくべき予測。見積もり。考慮。
1.数えること。いくらになるか計算すること。
2.代金を払うこと。また、その代金。
3.前もってしておくべき予測。見積もり。考慮。
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値はお話にならないくらい安かった
吉川英治 / 八寒道中
いかに客へ対して良心的であるかということは、鮨を食べて勘定をはらってみれば、たちどころにわかる。
池波 正太郎「むかしの味 (新潮文庫)」に収録 amazon
「儲からなくても、いいのです」 と、老主人はいう。 「値段、味、そして量。たくさんの人に満足していただく。それだけのことを考えてやっています」
池波 正太郎「むかしの味 (新潮文庫)」に収録 amazon
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有島武郎 / 或る女
状袋の糊を湿めして、赤い切手をとんと張った時には、いよいよクライシスに証券を与えたような気がした。
夏目 漱石 / それから amazon
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