自分の気持の一重底に流れているもの、それが寥しい。
宮本百合子 / 伸子 ページ位置:89% 作品を確認(青空文庫)
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寂しい
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前後の文章を含んだ引用
......。 ――その時のことを後から思い出すと、伸子は佃の心の寂しさ、自分の寥しさが心に迫るのを感じた。伸子は自分の悲しみや、怒りが間違いであったとは思わなかった。ただ自分の気持の一重底に流れているもの、それが寥しい。それは、いつの間にか自分には夫の佃より、再び血族の父や弟の方が可愛く大切になっているという、新たな自覚であった。 四年前、彼らの恋愛の初め、結婚しようとする時、......
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心のうちでごおんと鐘の鳴るような淋しい気持ち
林芙美子 / 新版 放浪記
きゅんとした。少しだけ、心に影が落ちるような感じがした。
吉本 ばなな「アムリタ(下) (新潮文庫)」に収録 amazon
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泣いたり、じっとみつめたり、ぎゅっと手を握ったりして自分にできる精一杯のやり方で淋しさを表現した。
吉本 ばなな「アムリタ(下) (新潮文庫)」に収録 amazon
寂しく孤独の殻 の中に引込まねばならなかった。
岡本かの子 / 金魚撩乱
孤独というのは、つまりは、この世界への影響力の欠如の意識だった。自分の存在が、他者に対して、まったく影響を持ち得ないということ。持ち得なかったと知ること。
平野 啓一郎「マチネの終わりに (文春文庫)」に収録 amazon
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