酒は、むかしから菊正の樽である。

（一口飲むと、）胃のあたりにほんのりとあたたかな感じがしている。　おれは二杯目に口をつけた。ひしゃくの半分くらいまでを味わって飲んでいると、今度はたしかに胃の全体に陽がさしているような熱感を覚えた。まちがいない、これは酒だ。しかし、通常の酒のように、舌を刺すようなアルコールのとげや、臭さがまったくない。酒飲みのおれでさえそれと気づかないほど、これはさわやかで軽い飲み口を持っていた。 それに酔いの最初のキックも、ウィスキーやウォッカのように、胃がカッと灼ける感じではなく、胃の中に小さな小さな太陽が生まれて、そこから体の内部をあたたかく照らしているような、そんな酔いなのだ。

チリチリに凍らせたような冷酒は口が鈍る

ぷんと香気のしてくるような熱燗を注いで勧めた

アルコール度数が上がることで、第一印象のボリューム感がますます大きくなって口中の熱感も強まる

チリチリに凍らせたような冷酒は口が鈍る

バランタインはブレンデッド・スコッチの代名詞的な存在。調和のとれた華やかな香りとエレガントで洗練された味わい。

フレッシュな酸を感じますね。第一印象はスマート。しかし、酸があるので軽快です。味わいの後半は酸味に旨みが合わさって、ふくらみが感じられます。

前半の甘みが、上品な和三盆のような印象。それほど甘くないけど滑らかさがある。口の中で柔らかく溶けていく様な感じで、バランスが取れている。

一杯のつもりが二杯になる