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たもとが触れて、そばの紅蝋燭べにろうそくが火のついたまま部屋の中へ転がり落ちた。
吉川英治 / 銀河まつり ページ位置:98% 作品を確認(青空文庫)
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火事
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......だから」  すうっと、表へ来てみたが、そこの階下したも人間でいっぱいらしい。  物干し台へ出て、お芳の手をしっかと持ったまま、屋根へ移ろうとすると、星祭りの笹へ、お芳のたもとが触れて、そばの紅蝋燭べにろうそくが火のついたまま部屋の中へ転がり落ちた。  自分を求める捕手の侍たちの怒号が、七の耳におかしく聞えた。善光寺の境内を走って、裏山の中腹に腰をおろした時である。彼は初めて、うしろの空が赤く染まっているのに......
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