風が 凪いで、迎え火の煙が庭先にわだかまった。
浅田次郎 / うらぼんえ「鉄道員(ぽっぽや) (集英社文庫)」に収録 ページ位置:52% 作品を確認(amazon)
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無風・風がない
けむり
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前後の文章を含んだ引用
......、理不尽だとちえ子は思った。たとえば遠縁の誰かひとりでもいい。自分の正義を代弁してくれる人間がいたならば、仮に結果は同じになろうともどれほど心強いことだろう。 風が凪いで、迎え火の煙が庭先にわだかまった。目を刺されたふうをして、ちえ子はハンカチで瞼を押さえた。泣き顔を見られたら負けだ。呻き声を奥歯で噛み殺すと、腰が摧けた。ちえ子は迎え火のかたわらに蹲った。「ちい......
単語の意味
蟠る(わだかまる)
凪ぐ(なぐ)
蟠る・・・心配や不満などの気持ちで、心の中がスッキリしない。心の中がモヤモヤしてる。
凪ぐ・・・1.風がやんで水面が静かになる。風や波がおさまる。
2.心が穏やかになる。和む。
2.心が穏やかになる。和む。
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風はなく、足許のすすきはそよとも揺れなかった。
平野 啓一郎「マチネの終わりに (文春文庫)」に収録 amazon
珍しく風のない静かな晩だった。そんな夜は火事もなかった。
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