河には無限の乳房のような水源があり、末にはまた無限に包容する大海がある。この首尾を持ちつつ、その中間に於ての河なのである。そこには無限性を蔵さなくてはならない
岡本かの子 / 河明り ページ位置:99% 作品を確認(青空文庫)
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川
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前後の文章を含んだ引用
......娘の創造こそ私の行くべき本道である。 だが、こう思いつつ私が河に対するとき、水に対する私の感じが、殆 ど[#「殆 ど」は底本では「殆 んど」]前と違っているのである。河には無限の乳房のような水源があり、末にはまた無限に包容する大海がある。この首尾を持ちつつ、その中間に於ての河なのである。そこには無限性を蔵さなくてはならない筈 である。 こういうことは、誰でも知り過ぎていて、平凡に帰したことだが、この家の娘が身を賭 けるようにして、河上を探りつつ試みたあの土俗地理学者との恋愛の話の味い......
単語の意味
首尾(しゅび)
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川の表現・描写・類語(水面・水中・水辺のカテゴリ)の一覧 ランダム5
四十九曲がりといわれるほど蜿蜒屈曲して流れる川
幸田 露伴 / 蘆声 amazon
川幅は一間ばかり(。略)美しさは玉を解いて流したよう
泉 鏡花 / 高野聖 amazon
沢は上流に行くにつれどんどん澄んでいく。
三浦 しをん「神去なあなあ日常 (徳間文庫)」に収録 amazon
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「水面・水中・水辺」カテゴリからランダム5
あんまり静かなので、波の音が腹にはいって来るようだ。
林 芙美子 / 風琴と魚の町 amazon
川はその向うに、一条の鋼鉄の線をなして横わり、風景を切って 遽 だしく滑っていた。
大岡 昇平「野火(新潮文庫)」に収録 amazon
ところどころ点在する汚点(しみ)は鷗(かもめ)
福永 武彦 / 草の花 amazon
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