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波の表現・描写・類語
どどう どどう と波が村じゅうを包んでいるようでした。沖を見ると、波は暴れて、白馬になって走っていました。
壺井栄 / 母のない子と子のない母と amazon
沖は暗く、白い波頭だけが鮮明に浮かびあがって消えた
五木寛之 / 夜の斧 amazon
波がくだけて白泡が一面に生じ、水玉が高く飛び散って風に吹かれて、そのしぶきが顔を打って来ます
武者小路実篤 / 若き日の思い出 amazon
さわさわさわさわと波がしらのあわつぶが美しい音楽を残して消えていく
灰谷 健次郎 / 海になみだはいらない amazon
沖では激怒した潮が波がしらに白いウサギを飛ばしながら走っている
開高 健 / 地球はグラスのふちを回る amazon
波のうねりがまくれ込み、白くくだけて崩れ落ちながら、砂の傾斜に目もくらむほどの早さで走り上がってくる
島尾 敏雄 / 出孤島記 amazon
波が砕け散って、波頭が白い城壁のよう
西木 正明 / 『幸福』行最終列車 amazon
川波の頭が削いだように三角
幸田 文 / おとうと amazon
波の牙が間歇的に仄白く闇の中に出没する
福永 武彦 / 草の花 amazon
波が、首でもすくめるように揺れる
椎名 麟三 / 美しい女 amazon
何千匹の鱶(ふか)のよう白い歯をむいてくる波
小林 多喜二 / 蟹工船 amazon
道を堰かれた波が海坊主の頭みたいに円くもりあがってはさっと砕けてしぶきを飛ばす。
中 勘助 / 銀の匙 amazon
蕨(わらび)のようにうねうねした浪
前田河広一郎 / 三等船室「現代日本文学大系 (59)」に収録 amazon
冷たい波は、船の両舷の下に逆毛のように白く砕けて
長塚 節 / 土 amazon
恐ろしい勢いで二人の巨人のような大浪が、もつれ合い、撓み合って
前田河広一郎 / 三等船室「現代日本文学大系 (59)」に収録 amazon
上げ潮が獣か横ざまの列車のような勢いで押し寄せていた。
堀田 善衛 / 鬼無鬼島 amazon
わずかに立つ波は雲のようにも見え、海ではなくて真っ青の空と見立てることもできた。
伊坂 幸太郎 / オーデュボンの祈り amazon
見えない天の川の水もそのときはゆらゆらと青い焔 のように波 をあげるのでした。
宮沢賢治 / 銀河鉄道の夜 青空文庫
波は風呂敷でもつまみ上げたように、無数に三角形に騒ぎ立った。
小林多喜二 / 蟹工船 青空文庫
無数の白い波は女の子たちが着ているワンピースの白いレースの襟を思わせた。
村上 春樹「羊をめぐる冒険」に収録 amazon
一めん波が菱立 って来た
岡本かの子 / 渾沌未分 青空文庫
アルプスの氷山のようにモリモリとむくれ上ってくる波
小林多喜二 / 蟹工船 青空文庫
波がその岩の足もとに寄せて砕け、眩しいほどの白い縁取りを作った。
村上春樹「スプートニクの恋人 (講談社文庫)」に収録 amazon
(凍った波)岸に近く、寄せた波がそのまま弓なりに凍っていた。
志賀 直哉 / プラトニック・ラヴ「城の崎にて・小僧の神様 (角川文庫)」に収録 amazon
沖から寄せる うねり の長い弓なりの線
直哉, 志賀「暗夜行路 (新潮文庫)」に収録 amazon
暗い浜に単調な音をたてておし寄せ、単調な音を立てて引いていきました。
遠藤周作「沈黙(新潮文庫)」に収録 amazon
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