空一面の吹雪は、風の工合で、白い大きな旗がなびくように見えた。
小林多喜二 / 蟹工船 ページ位置:13% 作品を確認(青空文庫)
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吹雪・暴風雪
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前後の文章を含んだ引用
......ムサツカの海は、よくも来やがった、と待ちかまえていたように見えた。ガツ、ガツに飢えている獅子 のように、えどなみかかってきた。船はまるで兎 より、もっと弱々しかった。空一面の吹雪は、風の工合で、白い大きな旗がなびくように見えた。夜近くなってきた。しかし時化 は止みそうもなかった。 仕事が終ると、皆は「糞壺」の中へ順々に入り込んできた。手や足は大根のように冷えて、感覚なく身体についていた......
単語の意味
靡く(なびく)
靡く・・・1.草や藻、布などの長くて軟らかいものが、水や風の流に従って横に動く。
2.権力者の意思や命令に従う。また、女性が男性の言うことを受け入れる。
2.権力者の意思や命令に従う。また、女性が男性の言うことを受け入れる。
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吹雪・暴風雪の表現・描写・類語(雪・霜・あられのカテゴリ)の一覧 ランダム5
刻々と暗色を深めながら砕け散る空と海は、もうどこが境界線なのか判別できなかった。雪も天に向けて逆巻いていた。
宮本 輝 / 螢川「螢川・泥の河(新潮文庫)」に収録 amazon
戸外 は毎日 吹雪 だ。石ころだらけの広い 河原 の中を流れている川では波が流れに逆らっていた。その上を雪は真横に飛んだ。が、降る割には積らず、山の立木は 綺麗 に吹き払われて、 裸 で 揺られていた。
志賀 直哉 / プラトニック・ラヴ「城の崎にて・小僧の神様 (角川文庫)」に収録 amazon
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「雪・霜・あられ」カテゴリからランダム5
夢の中にでもいるように、雪明かりが物の形を朧げに浮かび上がらせる
福永 武彦 / 風のかたみ amazon
(何十年ぶりかの大雪)ひとときも止む気配がなく、だんだんに勢いが激しくなって、夕方には空も空気も風も雪に埋まった。その日から、雪国に迷い込んだような毎日が続いた。
小川洋子 / 完璧な病室「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 amazon
雪は大気をおしわけるようにゆっくりと、黒く、白く、まばらに降りてくる。
幸田 文 / 流れる amazon
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