水のように濃くこめた霧
小林多喜二 / 蟹工船 ページ位置:81% 作品を確認(青空文庫)
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霧・かすみ・もや
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......赤化運動」に好奇心を持ち出していた。 嵐の時もそうだが、霧が深くなると、川崎船を呼ぶために、本船では絶え間なしに汽笛を鳴らした。巾 広い、牛の啼声 のような汽笛が、水のように濃くこめた霧の中を一時間も二時間もなった。――然しそれでも、うまく帰って来れない川崎船があった。ところが、そんな時、仕事の苦しさからワザと見当を失った振りをして、カムサツカ......
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霧・かすみ・もやの表現・描写・類語(雨・霧のカテゴリ)の一覧 ランダム5
湿っぽいねばつく靄が立って、遠方の高い建築物をぼやかして見せた
宮本百合子 / 伸子
夜は暗く霧は重く、はてのない沼のよう
国木田 独歩 / 武蔵野 amazon
霧はゆっくりうねりながら、一つの方向へ流れていた。それは風景をすっぽり包み込んでしまうような息苦しい霧ではなく、透明な清らかさを持っていた。手をのばすと、その薄くてひんやりしたベールの感触を味わうことができそうだった。
小川 洋子 / 夕暮れの給食室と雨のプール「妊娠カレンダー (文春文庫)」に収録 amazon
霧が剥ぐように消える
本庄 陸男 / 石狩川〈上〉 amazon
谷間から煙のように流れて来た夜霧
横光利一 / 日輪
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雨は横なぐりに強く降ったかと思うとだんだん小降りになり、またにわかに強くなる、そんな状態をいつまでも繰り返していた。
宮本 輝 / 泥の河「螢川・泥の河(新潮文庫)」に収録 amazon
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