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三葉として見てきたあの町の風景が、それでもすこしずつ、像を結びはじめる。
新海 誠「小説 君の名は。 (角川文庫)」に収録 ページ位置:40% 作品を確認(amazon)
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思い起こす・記憶をたどる
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前後の文章を含んだ引用
......ジを羽織る夜もある。どういう夜でも、絵を描いていると頭が毛布でも巻かれているみたいに熱くなってくる。汗が大きな音を立ててスケッチブックに落ちる。描線を滲ませる。三葉として見てきたあの町の風景が、それでもすこしずつ、像を結びはじめる。 学校帰り、バイト帰りに、俺は電車に乗らずに長い距離を歩く。東京の風景は日に日に変わっていく。新宿にも外苑にも四谷にも、弁慶橋のたもとにも安鎮坂の途中にも、気づ......
単語の意味
風景(ふうけい)
風景・・・自然の景色。目の前に広がる眺め。その場の情景。
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思い起こす・記憶をたどるの表現・描写・類語(記憶のカテゴリ)の一覧 ランダム5
深い泥の中に手をつっこむようにして、記憶の底をさぐった。その名前を耳にしたのはそれほど昔のことではない。《…略…》それから彼の手はようやく細いロープの端をつかむことができた。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 3 amazon
瞼の裏を、幼い日の姿が次から次へと行列をつくって通って行く
黒井 千次 / 群棲 amazon
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わたしは、教室の軒に何カ月もぶら下げられたまま忘れられ、茶色くパリパリになってしまったドライフラワーのような子供だった。
小川洋子 / 冷めない紅茶「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 amazon
二十年間という歳月が天吾の中で一瞬のうちに溶解し、ひとつに混じり合って渦を巻いた。そのあいだに集積されたすべての風景、すべての言葉、すべての価値が集まって、彼の心で一本の太い柱となり、その中心をぐるぐると<傍点>ろくろ</傍点>のように回転した。天吾は言葉もなくその光景を見守った。ひとつの惑星の崩壊と再生を目撃している人のように。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 3 amazon
忌まわしいあの日の記憶が古井戸の底から這い上がってくるように甦ってくる
七尾与史 / 死亡フラグが立ちました! amazon
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