鈴を振るような白蘭の声が聴こえる。
浅田次郎 / ラブ・レター「鉄道員(ぽっぽや) (集英社文庫)」に収録 ページ位置:70% 作品を確認(amazon)
この表現が分類されたカテゴリ
女の声
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
......二人、遊んでいた。 低い霧のたちこめる浜に舳先を乗り上げて小舟は止まった。 吾郎は妻と子の姿を探して浜を徨い歩いた。振り返ると湖はまっしろな霧に呑まれていた。 鈴を振るような白蘭の声が聴こえる。乾いた砂が長靴のくるぶしまでを捉えて、自由がきかなかった。 吾郎は口に手を添えて妻を呼んだ。 声を追って、吾郎は砂丘にはい上がった。 吾郎は霧の中に屈みこんで背......
単語の意味
鈴を振るような声(すずをふるようなこえ)
鈴を振るような声・・・鈴を振るように、澄んで美しく響くさま。女性の澄んだ美しい声の形容。「鈴を転がすよう」とも。
ここに意味を表示
女の声の表現・描写・類語(声・口調のカテゴリ)の一覧 ランダム5
このカテゴリを全部見る
「声・口調」カテゴリからランダム5
蓋をした田螺(たにし)のように松尾医師の口はそれきり動かなかった。
和田伝 / 沃土「和田伝全集 第2巻」に収録 amazon
「男性・女性」カテゴリからランダム5
K君と彼女との間には、清水のようなものが流れていた。K君が彼女にゆっくりと視線を向け、彼女が「そうね。」とか「うん。」とか、大して意味のない言葉をつぶやく時、控えめでひそやかな水の音が聞こえてきそうだった。
小川洋子 / 冷めない紅茶「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 amazon
彼女の父親はこういう正式な集まりにはぴったりの顔立ちなのだ。彼がそこにいるだけで場の空気が華やかになる。大きな花瓶に入れられた生花とか、真っ黒なストレッチ・リムジンと同じように。
村上春樹「スプートニクの恋人 (講談社文庫)」に収録 amazon
同じカテゴリの表現一覧
声・口調 の表現の一覧
男性・女性 の表現の一覧
感情表現 大カテゴリ
感覚表現 大カテゴリ
人物表現 大カテゴリ