灰皿に捨てた煙草にコップの水をかける。ジュッと音がして吸殻の山が汚らしい褐色になる。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 ページ位置:26% 作品を確認(amazon)
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タバコ
灰皿
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前後の文章を含んだ引用
......十和子に渡すはずの生活費が減る、そのことだけしか考えられない。存在理由を奪われたような不安で頭がいっぱいだ。 二筋の薄い煙を鼻孔から落ち着きなく吹きだしながら、灰皿に捨てた煙草にコップの水をかける。ジュッと音がして吸殻の山が汚らしい褐色になる。 舌を庇って冷まし冷まし、十和子はいつのまにか雑炊を平らげてしまっている。「ええよ。そんなん」陣治の湯豆腐に手を伸ばしながら言う。 陣治はいかにもホッとした様子......
単語の意味
褐色(かっしょく)
勝色・褐色・搗色(かちいろ)
褐色・・・黒色を帯びた茶色。
勝色・褐色・搗色・・・1.真っ黒に近い、濃い藍色。深藍色。「勝色」として縁起がいいとされ、鎌倉時代の武士に愛好された色。
2.襲(かさね[=平安時代の衣服])の色目(いろめ)の名前。表裏ともに萌葱(もえぎ)色。
2.襲(かさね[=平安時代の衣服])の色目(いろめ)の名前。表裏ともに萌葱(もえぎ)色。
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寒気の悪い部屋の中には、まるでウェザー・リポートのステージみたいに部屋じゅうに白い煙がたちこめていた
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沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
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