(薄暗い場所で)娘の顔は急に痩 せて、その上、歪 んで見えた。ウェーヴを弾 ね除 けた額は、円くぽこんと盛上って、それから下は、大きな鼻を除いて、中窪 みに見えた。顎 が張り過ぎるように目立った。
岡本かの子 / 河明り ページ位置:40% 作品を確認(青空文庫)
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暗い・闇
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前後の文章を含んだ引用
......ばらく睨 み合いのように見合って停った。シャンデリヤは点 け放しにしてあるので、暗くはなかった。 思いがけない情景のなかで突然、娘に逢 って周章 てた私の視覚の加減か、娘の顔は急に痩 せて、その上、歪 んで見えた。ウェーヴを弾 ね除 けた額は、円くぽこんと盛上って、それから下は、大きな鼻を除いて、中窪 みに見えた。顎 が張り過ぎるように目立った。いつもの美しい眼と唇は、定まらぬ考えを反映するように、ぼやけて見えた。 娘は唇の右の上へ幼稚で意地の悪い皺 をちょっと刻んだかと見えたが、ぼやけていたような眼から......
単語の意味
顎・頤・腭(あご)
顎・頤・腭・・・1.口の上下の、歯の生えている部分で、話したり物を噛んだりするのに役立つ器官。
2.下あご。頤(おとがい)。
3. 釣り針の先に逆向きにつけた返しのこと。釣り針のかかり。鐖・逆鉤・逆鈎(あぐ)。
4.機械や道具などで、物をつかんだり引っ張ったりする開閉部分。
5.食事。食料。まかない。食費。
6.口をきくこと。物言い。おしゃべり。
2.下あご。頤(おとがい)。
3. 釣り針の先に逆向きにつけた返しのこと。釣り針のかかり。鐖・逆鉤・逆鈎(あぐ)。
4.機械や道具などで、物をつかんだり引っ張ったりする開閉部分。
5.食事。食料。まかない。食費。
6.口をきくこと。物言い。おしゃべり。
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油煙を塗った錫箔(すずはく)のように、べっとりと暗さがまといつく
安部 公房 / 第四間氷期 amazon
直子の淡いブルーのガウンが闇の中でまるで魚のようにひらりと揺れるのが見えた
村上 春樹 / ノルウェイの森 下 amazon
眼は闇の中に、梟 のようになっていた。
吉川英治 / 銀河まつり
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灯の消えた硝子球が、剥きだしの白い果肉のように身をすくめて立つ
長野 まゆみ / 銀木犀 amazon
赤銅色の金属筒は、磨かれたばかりの豪華な食器のように輝いていた。
武田 泰淳 / 風媒花 amazon
全世界がびかーと光った。 目がくらみ、立っていられないほどの光量だった。
吉本 ばなな「アムリタ(下) (新潮文庫)」に収録 amazon
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