この人ったらほんなこと石のようだよ。人間の感情やら何処にあるとかいな

僕はその写真を見ていても、不思議にその男に対する 嫉妬 を覚えなかった。嫉妬ばかりではなく、僕はどのような種類の感興をも覚えなかった。それはただそこに状況として存在しているだけだった。それは僕にとっては違った時代の違った世界から切りとられてきた断片的な情景にすぎなかった。《…略…》彼らは遠い時代の遠い世界の中にいるのだ。彼らはまるで浮遊する大陸のように、僕の知らない暗い宇宙をいずこヘともなく彷徨っているのだ。

立ち上がると、目まいで膝がカクンと折れる

女の部分をかなぐり捨てて働く

（遠くを見る）遠い大陸を見つめる犬のような顔をしながら

いたく興奮だけをしてるようで、あちらでの時間の経過の速さとこちらのそれとでは、結構なはぐれがあるように感じた

酔うと鼻血の出るような勇ましい気になる。