すとんと道が切れている。階段だ。
新海 誠「小説 君の名は。 (角川文庫)」に収録 ページ位置:96% 作品を確認(amazon)
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階段・石段
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......いるのだろう。どうして私は探しているのだろう。その答えも、たぶん、私は知っている。覚えてはいないけれど、私のからだぜんぶがそれを知っている。細い路地を曲がると、すとんと道が切れている。階段だ。そこまで歩き、見おろすと、彼がいる。 走り出したいのをこらえて、俺はゆっくりと階段を登り始める。花の匂いのする風が吹き、スーツを膨らませる。階段の上には、彼女が......
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階段・石段の表現・描写・類語(外の設備・工作物のカテゴリ)の一覧 ランダム5
二階の階段が高圧線の鉄塔のように高くそびえている
萩原 葉子 / 蕁麻の家 amazon
ぎぃぎぃと音を立てる狭い急な階段
松本侑子 / 植物性恋愛 amazon
階段が大蛇のようにうねる
里見 トン / 極楽とんぼ―他一篇 amazon
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麻は、お地蔵さまを好きになれなかった。あの人のいい顔は、どこか 胡散臭い。 「そうかそうか。可哀そうに可哀そうに」 と言いながら、口先だけで、すこしたつとケロリと忘れて居眠りをしているような気がする。赤いよだれ掛けも 猥 りがましい。 戦後の買出し時代、焼け残ったなけなしの品物と物々交換で、さつまいもを売ってくれた 三鷹 あたりの百姓のおじいさんがあんな顔をしていた。人のよさそうな、実にいい顔をして笑う老人だったが、抜け目がなかった。
向田邦子 / 男眉「思い出トランプ(新潮文庫)」に収録 amazon
硝子に雨の雫を伝わらしている街燈の灯はまるで暗い人生の隅っこに泣きそべっている二人の影のように見えていた。
田村 俊子 / 木乃伊の口紅 amazon
汗みどろになったあとのシャワーのおいしさは、格別だ。水を全身でむさぼり食う感じだ。
飯田 栄彦 / 昔、そこに森があった amazon
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