日本語表現インフォ：ピンとくる言葉や描写が見つかる辞典

ほとんどドアの巾だけの廊下。

山田太一「飛ぶ夢をしばらく見ない」に収録　ページ位置：54%　作品を確認（amazon）

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前後の文章を含んだ引用

......　私の声は震えてしまう。　睦子は目を伏せた。「来て」　また背を揺らせて、短く坂を登り、左手の古いビルの三段ばかりの石段を上り、いたんだスチールのドアをあける。　ほとんどドアの巾だけの廊下。　狭い階段。　睦子のダブダブの青いズボンが先を上って行く。腰の揺れ。しかし、欲望を抱く余裕はない。上りながら睦子は赤いポシェットのジッパーをあける。鍵を出すのが......

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路地・小道の表現・描写・類語（道・道路のカテゴリ）の一覧ランダム５

街の裏通りはいつでも濡れている。レストランの調理場から浸み出してくる水は、魚の鱗やキャベツの芯を含んでいる。

小川洋子 / 揚羽蝶が壊れる時「完璧な病室 (中公文庫)」に収録　amazon関連カテカフェ・喫茶・飲食店路地・小道

路地をはさむようにして建った家々は、まるで比重の異る液体を混ぜあわせたみたいに、はっきりとしたふたつのカテゴリーにわかれていた。ひとつはゆったりとした広い裏庭を持つ昔からの家のグループで、もうひとつは比較的最近建てられたこぢんまりとした家のグループだった。

村上春樹 / ねじまき鳥と火曜日の女たち「パン屋再襲撃 (文春文庫)」に収録　amazon関連カテ町並み・集落路地・小道

普通の通行人のための路ではないような隘路（あいろ）

梶井基次郎 / ある崖上の感情

よそよそしい表通りよりもどこか親しみのある、汚い洗濯物が干してあったりがらくたが転がしてあったりむさくるしい部屋が覗（のぞ）いていたりする裏通りが好きであった。

梶井基次郎 / 檸檬関連カテ路地・小道表通り

（入口も出口もふさがれた路地）その道はまるで放棄された運河のように人知れずとりのこされ、利用するものもなく、家と家を隔てる緩衝地帯のような役割を果している

村上春樹 / ねじまき鳥と火曜日の女たち「パン屋再襲撃 (文春文庫)」に収録　amazon関連カテ荒野・荒れた土地路地・小道