(複数のうめき声)遠くで何か声がする。二匹の犬が争っているような 唸り声で、耳をすますとその声はすぐ消え、しばらくして、また長く続いた。
遠藤周作「沈黙(新潮文庫)」に収録 ページ位置:77% 作品を確認(amazon)
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うなる・うめく
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前後の文章を含んだ引用
......の中で時々見ることがあった。そのたびごとに信徒たちを見棄てた自分がたまらなく恥ずかしかった。時には彼はその恥ずかしさに耐えかねてガルペのことは考えまいとした。 遠くで何か声がする。二匹の犬が争っているような唸り声で、耳をすますとその声はすぐ消え、しばらくして、また長く続いた。司祭は思わずひくい声をたてて笑った。だれかの鼾だとわかったからである。 鼾はしばらく続くとすぐ途切れ、高くなり低くなり、調子の悪い笛のように聞えた。自分がこの闇......
単語の意味
犬・狗(いぬ)
暫く・姑く・須臾(しばらく)
犬・狗・・・1.イヌ科の哺乳動物。大昔から人間に飼育されてきた家畜。従順で賢く、家やヒツジの番をしたり、犯人捜査や目や耳の不自由な人の導いたりもできる。
2.(あちこちとかぎ回るところから)他人の秘密などをかぎ回って報告する者。スパイ。まわしもの。間者(かんじゃ)。
2.(あちこちとかぎ回るところから)他人の秘密などをかぎ回って報告する者。スパイ。まわしもの。間者(かんじゃ)。
暫く・姑く・須臾・・・1.長いと感じるほどではないが、すぐともいえないほどの時間。ちょっとの間。一時的。
2.ちょっと待った!
2.ちょっと待った!
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うなる・うめくの表現・描写・類語(声・口調のカテゴリ)の一覧 ランダム5
マスクの下から低い動物的な呻き声が洩れはじめた。《…略…》犬の遠吠えに似た声で、長く、途切れ途切れに呻くだけであった。
遠藤 周作「海と毒薬 (角川文庫)」に収録 amazon
彼女は全く沈没したように呻いた。
金 史良 / 光の中に amazon
人とも獣 ともつかない声を、たれとも知らずわっと上げる
芥川龍之介 / 偸盗
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「声・口調」カテゴリからランダム5
「赤ん坊の泣き方ってすごいね」成瀬の顔を見た。「あの泣き声で、車内吊り広告が剥がれそうだ」
伊坂 幸太郎「陽気なギャングが地球を回す (祥伝社文庫)」に収録 amazon
頷くような、首を傾げるような曖昧な仕草をした。
平野啓一郎「ある男」に収録 amazon
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