(二つの影)二つの頭はひとつになり、たがいをむさぼり合う音が聴こえてきた。
浅田次郎 / 悪魔「鉄道員(ぽっぽや) (集英社文庫)」に収録 ページ位置:39% 作品を確認(amazon)
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キス・口づけ
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前後の文章を含んだ引用
......たからだった。顔を寄せ合って語り合う男の頭には角帽があみだに載っており、少し横を向くと、眼鏡が月光に輝いた。 僕らはつつじの植込に屈みこんだ。 やがて東屋の中の二つの頭はひとつになり、たがいをむさぼり合う音が聴こえてきた。男が女を押し倒すようにして腰板の中に沈むと、生々しい唸り声が夜気を慄わせた。そして、琺瑯のように白い片脚が、ごろりと腰板の外に投げ出された。 たまらなく不安にな......
単語の意味
貪る(むさぼる)
貪る・・・終わることなく欲しがり続ける。満足することなく一つの行為を続ける。
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キス・口づけの表現・描写・類語(恋愛のカテゴリ)の一覧 ランダム5
身体を起すようにして唇を合わせた。口紅が私の唇につくのが分った。
山田太一「飛ぶ夢をしばらく見ない」に収録 amazon
水島の舌はとても長い。この舌こそが特別だ。十和子が自分自身の舌では決して触れられないような場所に届き、二つの口から大量の唾液が溢れ出る。舌の付け根をえぐられるとアーという発声がどうしてもエーになってしまう。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
ぶ厚い唇がわたしの唇を押し開き、髭の剃り残しがわたしの唇のまわりをちくちくと刺した。なめらかな、やわらかい、潤った熱いものがわたしの口の中を隙間なく充たした。
小池真理子「愛するということ (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
子猫のように体をくねらせてキスを投げる
岡田 なおこ / 薫ing(イング) amazon
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「恋愛」カテゴリからランダム5
純粋な、その代わり冷えもせず熱しもしない愛情
有島武郎 / 或る女
右手が美登里の首すじをすべった。ややためらいながら、指は半円を横にいくつか描いた。そして思いきったように、指は衿元の国境線を越えた。しかし車の中での姿勢では、長原の指は途中までしかとどかない。スロープが始まる手前をもがくだけだ。
林 真理子 / ◦最終便に間に合えば林 真理子「最終便に間に合えば」に収録 amazon
口のなかを探っていた水島の指がふいに離れて、そのまま両脚の間を同じように探りはじめる。十和子は自分が両端に開口部をもつ巨大なナマコ状の生物になっていくような気がする。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
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