黙ったまま 虚空 の一点を見つめていました。
遠藤周作「沈黙(新潮文庫)」に収録 ページ位置:25% 作品を確認(amazon)
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一点を見つめる
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......でいました。「なんのため、こげん責苦ばデウスさまは与えられるとか。パードレ、わしらはなんにも悪いことばしとらんとに」 私たちは黙っていました。モキチとイチゾウも黙ったまま虚空の一点を見つめていました。我々はここで声をそろえて最後の祈りを彼等のために唱えました。祈りがすむと三人は山をおりて行きました。霧の中に消えていくその姿を私とガルペはいつまでも凝視していま......
単語の意味
虚空(こくう)
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目の前のものをひたすら見つめていた。あまりにも一心に見つめすぎ、視線が彼を突き抜け、どこか遠いところに達しているかのようだった。瞳が焦点を結んでいるのは、彼の背後にある、はてしもないはるかな一点だった。
小川 洋子 / 盲腸線の秘密「口笛の上手な白雪姫」に収録 amazon
太った中年の女はスクリャービンのピアノ・ソナタに聴き入っている音楽評論家のような顔つきでじっと空間の一点を睨んでいた。僕はそっと彼女の視線を追ってみたが空間には何もなかった。
村上 春樹「羊をめぐる冒険」に収録 amazon
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岡本かの子 / 河明り
(恋人同士が見つめ合う)彼の目の下には、サユリの真摯な目があった。この目には、自分の心に吸い付く吸盤があると思った。
山田詠美「新装版 ハーレムワールド (講談社文庫)」に収録 amazon
「よくわからないわ」と妻は言って、僕の顔をじっとのぞきこんだ。それはまるで夜明けの空に色褪せた星の姿を探し求めるような目だった。
村上春樹 / パン屋再襲撃「パン屋再襲撃 (文春文庫)」に収録 amazon
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