TOP > 人物表現 > 見る > よく見る・じっくり見る・凝視
白羽さんは、返事をしないまま、目の前のコーヒーの黒い水面を、穴でも開いているかのように深刻な風情で覗きこんでいるだけだった。
村田 沙耶香「コンビニ人間」に収録 ページ位置:58% 作品を確認(amazon)
この表現が分類されたカテゴリ
よく見る・じっくり見る・凝視
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
......た回数が多いものから消去していってみようと思った。 私はどこかで、変化を求めていた。それが悪い変化でもいい変化でも、膠着状態の今よりましなのではないかと思えた。白羽さんは、返事をしないまま、目の前のコーヒーの黒い水面を、穴でも開いているかのように深刻な風情で覗きこんでいるだけだった。 結局、いざ「それじゃあ」と帰ろうとすると白羽さんは「いや、もう少し考えてみても……」などと曖昧なことを言い、うだうだと引き止められて時間が過ぎて行った。 ぽつ......
単語の意味
風情(ふぜい)
風情・・・自然とかもし出される(いい)雰囲気。その場の風景から自然と感じられる、なんとなく上品で美しい雰囲気。趣(おもむき)。味わい。「風」も「情」も「趣(おもむき)」を意味する字。
ここに意味を表示
よく見る・じっくり見る・凝視の表現・描写・類語(見るのカテゴリ)の一覧 ランダム5
男はただ彼女をひとつの客体として”視”ているのだ。ちょうど船の乗客がデッキから、通り過ぎていく島のかたちを見つめるみたいに。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 2 amazon
ミュウはすみれの方に向きなおり、かすかに顎を引いて彼女の顔を見た。美術館で気に入った絵の前で立ちどまって眺めるときのように。
村上春樹「スプートニクの恋人 (講談社文庫)」に収録 amazon
鈴木君の顔を、大道易者 のように眤 と見つめている。
夏目漱石 / 吾輩は猫である
このカテゴリを全部見る
「見る」カテゴリからランダム5
光のなかにあるようにかすんでいる。
吉本 ばなな「アムリタ(下) (新潮文庫)」に収録 amazon
やや不用意なほど長く、彼女を見つめていた。
平野 啓一郎「マチネの終わりに (文春文庫)」に収録 amazon
同じカテゴリの表現一覧
見る の表現の一覧
人物表現 大カテゴリ