(目が覚めると、)こめかみが鈍く痙き、意識にうっすらと霞がかかっている。頭のまわりに、鉄の輪でじわじわと締めつけられるような感覚があった。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 1 作品を確認(amazon)
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単語の意味
霞(かすみ)
顳顬・蟀谷(こめかみ)
鉄(てつ・くろがね)
霞・・・1.遠くにある山などの前に、帯状の煙りのようなものが見える現象。春の朝などによくある、遠くをはっきり見えなくさせる雲のようなもの。
2.目に白いものがかかったようになって、ものがぼんやりと見えること。翳み(かすみ)。
2.目に白いものがかかったようになって、ものがぼんやりと見えること。翳み(かすみ)。
顳顬・蟀谷・・・頭蓋の側頭部のあたり。耳の上で、目のわき、髪の生え際のところ。この部分には下顎骨につく側頭筋があって、歯をかみしめると動く。米を噛むと動くところ(米噛)だからいう。顳顬(しょうじゅ)。
鉄・・・1.金属元素のひとつ。元素記号Fe、原子番号26。銀色の金属。湿った空気中では錆(さび)を生じやすい。錆(さ)びると褐色になる。安価で加工しやすく最も利用価値の高い金属。
2.堅くて強いことのたとえ。「鉄の意志」
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萩原 葉子 / 蕁麻の家 amazon
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村上 春樹 / ダンス・ダンス・ダンス(下) amazon
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沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
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