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里枝は生検手術をすべきではないかと思っていたが、リスクという不安定なものを巡る議論の中で、うまく反論できなかった。
平野啓一郎「ある男」に収録 ページ位置:15% 作品を確認(amazon)
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......なら、部位的に手の施しようのない悪性腫瘍であろうという診断だったが、夫は、治らない病気かどうかを知るために息子を危険に曝すのは不合理だと主張し、里枝を説得した。里枝は生検手術をすべきではないかと思っていたが、リスクという不安定なものを巡る議論の中で、うまく反論できなかった。 遼は以来、三ヶ月間に亘って、嘔吐に苛まれながら、その過酷な治療に耐え続けた。看病は専ら里枝が行い、彼女はそのために、大学卒業以来、勤務していた銀行を辞めた。 ......
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村上春樹「スプートニクの恋人 (講談社文庫)」に収録 amazon
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