怖くて動けなかった。言い知れぬ恐ろしさで涙がにじむほどだった。体が硬直して、ぎしっとこわばった。か細い声でやっと言った。
吉本 ばなな「N・P (角川文庫)」に収録 ページ位置:57% 作品を確認(amazon)
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(恐怖や緊張で)身がすくむ・体が動かない
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前後の文章を含んだ引用
......脂汗が出た。声は彼女のものなのに、私の背中を通して異次元の響きを持った。「約束してたのに、海に行けなくてごめん。本とか、時計借りたままでごめん。」 私はいよいよ怖くて動けなかった。言い知れぬ恐ろしさで涙がにじむほどだった。体が硬直して、ぎしっとこわばった。か細い声でやっと言った。「やだ、何やってるの? 萃、何で知ってるの?」 振り向くと萃はえ? と言って、きょとんとした目で私を見た。太陽の下で見るとそばかすだらけで色素が薄くて、まったく......
単語の意味
体(からだ)
体・・・頭・胴・手足など、肉体全体をまとめていう言葉。頭からつま先までの肉体の全部。身体。体躯。五体。健康。体力。
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(恐怖や緊張で)身がすくむの表現・描写・類語(恐怖・不安のカテゴリ)の一覧 ランダム5
ガラガラ蛇 に見こまれた小鳥のように、その人は逃げも得しないですくんでしまう。
有島武郎 / 生まれいずる悩み
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背筋に一時に氷をあてられたようになって
有島武郎 / 或る女
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汗をかいて、薄いグレーのワンピースの襟元が染みになっている。
平野 啓一郎「マチネの終わりに (文春文庫)」に収録 amazon
歯磨きのペーストが固まってこびりついているような、そんな感じのこわばり
村上 春樹 / ダンス・ダンス・ダンス(上) amazon
足を竦 めた。脛 から背へ、冷たいものが、さっと這いのぼった。
吉川英治 / 雲霧閻魔帳
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